理屈っぽいけど釣りは初心者!そんなあなたに贈る

                        初めての釣り道具選びだぁ!!

こんなことを書いてる私もまだまだ初心者なんですよ。釣りは自然に触れる力学とでも申しましょうか、少しだけ釣りを科学しました。まずはこれをご覧下さい。

   この表は? 

 これは釣り道具でお馴染みの錘表記とそのグラム値の対照表です。B、Gはガン玉等の軽い錘で使われる単位です。3B=B+2Bではないところが判りにくくしています。 中央の数式はウキフカセの段打ちの際の目安になるものですが、ここで詳しくは避けます。初めはこの部分は無視してください。 1gに近いということで勝手に3B-0.95gを基準としました。号表記は極めて明快です。 1号-3.75gが基準で号数に重さが比例しています。この表にはありませんが、例えば20号なら2号の10倍の75gになります。 錘の話を踏まえた上で次に進みます。

 

   仕掛けの重量と竿の関係

 竿が何のためにあるのか考えてみます。 最終的にはもちろん魚を釣り上げるためなのですが、その前に仕掛けを保持して海に振り込めなければなりません。つまり仕掛けの重さに耐えられるものでなければなりません。 ここが大事です。それでは丈夫な強い竿にすれば良いのかと申しますとそうでもありません。適正な強さが要求されます。
 竿には強さの目安となる錘負荷の表示がしてあります。 波止や磯からの釣りを前提にすると、例えば50m以上沖を釣りたければ20号前後の錘を付けた仕掛けが必要です。 ならば、竿は20号となります。例えば竿1本の範囲で繊細な釣りを楽しみたければ投げる必要はないので仕掛け重量も軽くなります。竿は1号以下で充分です。 実際、竿は号数の数倍の錘負荷(仕掛け重量)でも充分耐えられるようになっています。竿のスペックを詳しく調べるとその数値もx〜xgあるいはx〜x号と範囲が載っているはずです。
↓の表は某メーカーのチヌ竿のスペックですが、1号竿の錘負荷は1〜3号とあります。グラムに換算すると3.75〜11.25gになります。軽いウキ釣りに向いていることが判ります。

  
                         


 最初に錘の表を記した訳はもうお判りでしょう。 錘の表は竿の号数、つまり錘負荷そのものです。それでは3B竿ってあるの?・・・たぶんありません。錘負荷1号以下の竿には0.1グラム単位の微妙な世界があるのです。 メーカーによっては0.6号とか00号なんて竿までありますが、あくまでも繊細さのイメージかと思います。 もともと錘負荷そのものが大体の目安であり釣具メーカーによっても差があるようです。 先ほど触れましたが錘負荷の数倍の仕掛け、つまり過負荷で丁度良いくらいですので少し弱いぐらいの竿を選択すべきでしょう。
 竿には号数表記の無いものも結構あります。例えばのべ竿、へら竿、渓流竿等の川池用のもの、これらはあえて言うならば1号以下でしょう。前打ち、落し込み竿も同様に0.?号でしょう。(但しこれらの竿は性質上仕掛けを投げることはありませんので錘負荷は0〜4号程度まで大丈夫です。) ルアーロッドは使用可能な仕掛け(ルアー)の重さをグラム表記しています。ワームからメタルジグまで重さも多種多様ですから様々な強さのロッドがあります。

 

   竿と釣りたい魚の関係

 ”波止でスズキを釣りたいのですがどんな竿が良いでしょう?”
こんな質問があったとしましょう。ここまで読まれた方はもうお判りのようにナンセンスな質問ですよね。スズキは体長60cm以上の魚ですからイメージとしてはかなり強い竿が必要と思われますが意外や弱い竿でも釣ることができます。仕掛け(錘、針、糸など)、竿、リールの総合バランスつまりタックルバランスが問われますが、
 質問を変えてみます。 ”波止で軽めのウキで釣りをやりたい。できればスズキなんかも釣ってみたい。どんな竿がよいでしょうか?”
”はいはい、お答えします。・・・10g前後のウキを使うと想定して2号竿ぐらいでどうでしょうか?・・・” とこんな回答になります。
つまりスズキはウキ釣り、投げ釣り、ルアーと釣り方が色々あり、その釣り方により竿はまるっきり変わってしまうというお話でした。
 

 


2003.10.8浦安第二豆腐石にて:タックル磯2号

   

   垂直の釣りと水平の釣り

 プールの端から竿を出してみました。
竿先から真下に糸を垂らします。仕掛けに何が必要でしょうか?針は別として必要なものは錘です。仕掛けの落ちるスピードは単純に錘の重さに比例することが想定できます。深いところを釣りたければ重い錘が必要です。それでは遠方に投げてみましょう。やはり仕掛けには錘(ウキも錘です)が必要です。重い錘ほど遠方に届くことでしょう。それでは具体的にどの程度の錘が必要なんでしょう。

                        

垂直方向: 〜5m---0〜3g、5〜10m---3〜10g、10m〜---10g〜
水平方向: 〜5m---〜3g、5〜30m---3〜10g、30m〜100m---10〜100g

と具体的な数値を書いてはみたもののあまり自信はありません。

 垂直方向の釣り方の代表は落し込み釣り船釣り全般です。竿下で魚が釣れる。・・・つまり理想的な釣り場です。釣りの原点とも言えます。
落とし込みはタナを自由自在に設定できるメリットがあります。底を中心に狙うも良し、中層も狙えます。仕掛けが落ちていく過程も重要な要素となります。数mと浅い場所では錘もB、2Bと極めて軽い錘が主役になります。場合によっては錘をまったく使わない釣り方もあります。

 水平方向の釣りは投げ釣りウキ釣りです。竿下に釣りたい魚が居ない。・・・ならば沖へ。
垂直方向の釣りと大きな違いは投げる動作が必要になることです。投げる瞬間には仕掛けの数倍の力が竿に掛かります。このため仕掛けの重さを支える以上に丈夫な竿が必要になります。つまり強い竿が必要な理由は大きな魚を釣るためだけではなく重い仕掛けを支えるためにあると言えます。

 

   空気中、水中での錘の重さ

重さ7.5gのウキと鉛の錘2号があったとします。錘の換算表で見ると同じ重さです。これをそのまま海に向かって投げて見ます。たぶん空気抵抗の加減で鉛の錘が遠くへ飛ぶでしょう。空気中では同じ重さなら体積が小さいほど遠投できます。
結論、小型のウキと大型のウキは同じ重さなら小型の方が遠投できる。

それではこれらを海面に置いてみます。当然ですがウキは浮き、錘はあっと言う間に沈みます。水中では極端な挙動を示します。これらは空気と水の単位体積あたりの重量、つまり比重の違いからくるものです。4℃の真水、1立方センチメートルが1gでしたったけ?(調べてみました。比重:試料の質量と圧力1気圧、4℃において試料と同体積を占める純粋の水の質量との比をいう。鉛の比重は11.3です。ウキの比重は0.9??です。当たり前のことで浮かなきゃ意味がありません。ついでにうっかりするのが魚の比重?これは限りなく1に近い。そうでなきゃ潜ったり浮いたりできませんね。

 

 


比重の話のついでに他の釣り道具は? ケミホタル、クッションゴム、この辺も1でしょう。スイベルは比重は大きいはずですが体積がわずかなんで無視できる?出来ないようです。
細かいところでは海水は1以上のはず。

 

   テンション

糸の付いた鈎を手のひらに乗せて軽く握ってみます。多分鈎が刺さることは無いでしょう。そのときに糸を引っ張るとこれは痛い!鈎掛かりするためには糸にテンションをかける必要があります。このテンションが掛かるメカニズムを考察してみます。
まずは竿無しで鈎と糸だけを水面直下に垂らしてみます。(もちろん何か餌を付けて)



   

 

 

 

 

  それでは?

本格的に釣りを始めたいがどんな道具が良いか、そろそろ具体的に申しましょう。
釣りたい魚、釣りに行く場所、やってみたい釣方、

  万能竿ってあるの?

それがあるんです。釣具屋さんに行って見てください。4本継ぎの中通しで長さ3m位、錘負荷10〜20号。これにリールは3〜4号の糸が150mほど巻いてあれば良いでしょう。セットで3000円ほどで売っているかもしれません。
仕掛けを適当に揃え、餌を買い釣り場にgo! 
これなら投げ釣り、ウキ釣り、落し込み、ルアーなんでも使えます。船に乗っても使えます。

 

 

 

釣りに一番重要なものは鈎(はり)と糸ですね。つい最近気が付きました。鈎に1、2mの糸を結びます。そして川べりにでも行って下さい。その辺で適当な虫でも捕まえて鈎に付けそっと川に沈めて見ます。ぐぐっときましたか? そう、これが釣りだったのです。鈎先の変化が手に伝わってこその釣りなんですね。年間100回も釣りに行ってるのに肝心なことを忘れかけていました。もっと遠くを釣りたくて長い棒の先に糸を結んだ。しなやかな人の腕の代わりに先の柔軟な棒(竹)にした。もっと深く遠くと糸巻きや錘を付けた。鈎から手までの糸が一直線(たわみ無し)になる単純な釣りから、途中に様様な負荷が付き釣りを複雑なものにしている。更にウキに至っては複雑怪奇。これが悩みでもあり、楽しみでもありか。・・・・・・・